日本発達心理学会 第32回大会

大会の実施内容

【1】基調講演

 今大会のテーマ「今,改めて,発達を考える-新しい状況下での発達心理学の構築を目指して」を基とした基調講演を企画しました。以下の内容を予定しています。詳細は大会プログラムでご案内します。

◇今,改めて,発達を考える-発達心理学の責任、現状と将来展望-

基調講演者:氏家達夫(日本発達心理学会代表理事・放送大学愛知学習センター所長)
司会者:田島 信元(白百合女子大学生涯発達研究教育センター) 

【2】招待講演 【オンデマンド配信】

 英国心理学会(BPS)発達部門との相互協定により今回Dr. Jo Van Herwegenにお話いただきます。詳細は大会プログラムでご案内します。

◇The complexity of development: Evidence from neurodevelopmental disorders

招待講演者:Jo Van Herwegen(UCL Institute of Education)
コーディネーター:林 創(神戸大学)
コーディネーター:辻 弘美(大阪樟蔭女子大学)

【3】大会委員会企画シンポジウム

 以下の企画を予定しています。詳細は大会プログラムでご案内します。

◇個体発達に生態学環境が与える影響
日本の子どもたちを取り巻く環境を再検討する

企画:日本発達心理学会第32回大会プログラム委員会
司会・企画:荘厳 舜哉(保育・子育てアドバイザー協会関西)
話題提供:山縣 然太朗#(山梨大学大学院総合研究部)
話題提供:友田 明美#(福井大学子どものこころの発達研究センター)
指定討論:内田 伸子(IPU・環太平洋大学, お茶の水女子大学)

◇デジタル機器使用が子どもの発達に及ぼす影響

企画:日本発達心理学会第32回大会プログラム委員会
司会:秋田 喜代美(東京大学)
話題提供:森口 佑介(京都大学)
話題提供:高橋 翠(東京大学)
話題提供:佐藤 朝美#(愛知淑徳大学)
指定討論:榊原 洋一(お茶の水女子大学)
指定討論:野澤 祥子(東京大学)

◇コロナ禍における子育て・子育ち
発達心理学的問い

企画:日本発達心理学会第32回大会プログラム委員会
司会・話題提供:管生 聖子(大阪大学)
指定討論:秦野 悦子(白百合女子大学)
話題提供:志水 佑后#(大阪大学)
話題提供:森口 佑介(京都大学)
話題提供:小川 朝子#(妊産婦心理カウンセリング室)
指定討論:齋藤 慈子(上智大学)

【4】学会企画シンポジウム

 以下の企画を予定しています。詳細は大会プログラムでご案内します。

各種委員会企画シンポジウム 他

◇改めて,「10年後」の発達心理学の話をしよう
-“COVID-19以後”の世界:メディア技術,持続可能性,そして災害-

企画:日本発達心理学会国内研究交流委員会
司会:木村 美奈子(名城大学教職センター)
司会:近藤 龍彰(富山大学人間発達科学部)
司会:下坂 剛(四国大学生活科学部)
司会:高橋 亜希子(南山大学人文学部)
話題提供:坂元 章(お茶の水女子大学基幹研究院人間科学系)
話題提供:広井 良典#(京都大学こころの未来研究センター)
話題提供:齋藤 誠一#(神戸大学大学院人間発達環境学研究科)

◇縦断研究は発達の解明にどう貢献するのか

企画:日本発達心理学会発達心理学研究編集委員会
司会・話題提供:伊藤 大幸(中部大学現代教育学部)
話題提供:白井 利明(大阪教育大学教育学部)
話題提供:安藤 寿康(慶應義塾大学文学部)
話題提供:宇佐美 慧#(東京大学高大接続研究開発センター)
話題提供:遠藤 利彦(東京大学大学院教育学研究科)
話題提供:氏家 達夫(放送大学愛知学習センター)

◇多様な「わたし」を考える
シリーズ 人の多様性を理解し,研究につなげる(2)

企画:日本発達心理学会
司会・企画:荘厳 舜哉(保育・子育てアドバイザー協会関西)
話題提供:別府 哲(岐阜大学教育学部)
話題提供:広瀬 浩二郎#(国立民族学博物館グローバル現象研究部)
話題提供:中間 玲子(兵庫教育大学大学院)
指定討論:高野 陽太郎#(東京大学)

◇研究倫理をどう考える:原理,行動,執筆・投稿に向けて

企画:日本発達心理学会
司会:仲 真紀子(立命館大学)
話題提供:古田 徹也#(東京大学)
話題提供:渡邉 卓也#(京都大学)
話題提供:江尻 桂子(茨城キリスト教大学)

関連学会・団体との共催シンポジウム 他

◇エスノグラフィ視点なトランスナショナル発達科学の可能性
日本発達心理学会・日本質的心理学会合同シンポジウム

企画:日本発達心理学会・日本質的心理学会
司会:サトウ タツヤ(立命館大学総合心理学部)
話題提供:竹尾 和子(東京理科大学)
話題提供:高橋 登(大阪教育大学)
話題提供:矢藤 優子(立命館大学総合心理学部)
話題提供:岡本 依子(立正大学社会福祉学部)
指定討論:木下 寛子(九州大学)
指定討論:呉 宣児(共愛学園前橋国際大学)

◇コロナ禍における発達支援と資格認定について

企画:日本発達心理学会・臨床発達心理士認定運営機構
司会:佐久間 路子(白梅学園大学)
指定討論:星 茂行(ほし発達支援オフィス)
話題提供:福丸 由佳(白梅学園大学)
話題提供:日下 菜穂子(同志社女子大学)
話題提供:相澤 雅文(京都教育大学)
話題提供:川﨑 聡大(東北大学大学院)

【オンデマンド配信】

◇How do we adapt to social environments?
Diversity matters

企画:
日本発達心理学会国際研究交流委員会・英国心理学会発達部門(BPS Developmental Psychology Section)

司会:辻 弘美(大阪樟蔭女子大学)
司会:林 創(神戸大学)
話題提供:Elizabeth Sheppard# (University of Nottingham)
話題提供:Amy Paine# (University of Cardiff)
話題提供:Sarah Cassidy# (University of Nottingham)
指定討論:Peter Mitchell#(University of Bradford)

【5】大会委員会・学会企画ラウンドテーブル

 以下の企画を予定しています。詳細は大会プログラムでご案内します。

◇「発達心理学研究」における査読のあり方
インパクト中心主義について改めて考える

企画:日本発達心理学会第32回大会プログラム委員会
話題提供・ファシリテータ―:伊藤 大幸(中部大学現代教育学部)
ファシリテータ―:仲 真紀子(立命館大学総合心理学部)
ファシリテータ―:杉村 伸一郎(広島大学大学院人間社会科学研究科)
話題提供:氏家 達夫(放送大学愛知学習センター)
話題提供:高橋 登(大阪教育大学教育学部)
話題提供:岩立 志津夫(日本女子大学人間社会学部)

◇研究のうまれるところ
~発達心理学研究の実況中継(絵の描画・Rmarkdown・英語論文)~

企画:日本発達心理学会第32回大会プログラム委員会
司会:久木山 健一(九州産業大学国際文化学部)
話題提供:田渕 恵(安田女子大学心理学部)
話題提供:下司 忠大(早稲田大学文学学術院)
話題提供:池田 吉史(上越教育大学大学院学校教育研究科)
指定討論:石岡 良子(慶應義塾大学大学院理工学研究科)
指定討論:小塩 真司(早稲田大学文学学術院)

◇「地区懇話会・分科会」活動のこれまでとこれから(その2)
―経常的研究交流活動の活性化の効用と課題―

企画:日本発達心理学会国内研究交流委員会
企画・司会:田島 信元(白百合女子大学生涯発達研究教育センター:文化比較・行動比較分科会)
企画・司会:荘厳 舜哉(保育・子育てアドバイザー協会関西:関西地区懇話会)
話題提供:川田 学(北海道大学:北海道地区懇話会)
話題提供:神谷 哲司(東北大学:東北地区懇話会)
話題提供:村上 太郎(九州女子大学:九州地区懇話会)
話題提供:内山 伊知郎(同志社大学:関西地区懇話会)
話題提供:吉井 勘人(山梨大学:発達障害分科会)
話題提供:高橋 登(大阪教育大学:言語発達分科会)
話題提供:黒石 憲洋(国際基督教大学:ソーシャル・モチベーション研究分科会)
話題提供:やまだ ようこ(立命館大学:ナラティヴと質的研究分科会)
話題提供:中垣 啓(早稲田大学:仏語圏発達心理学文献を原点で読む分科会)
話題提供:石本 雄真(鳥取大学:Social & Emotional Development分科会)
指定討論:久木山 健一(九州産業大学:前国内研究交流委員会委員長)

【6】学会企画ワークショップ

 以下の企画を予定しています。詳細は大会プログラムでご案内します。

◇(WS)Methodological innovations in the face of Corona lockdown: Lessons for the future
新型コロナロックダウン下の研究方法の革新:未来への教訓

企画:
日本発達心理学会国際研究交流委員会
英国心理学会発達部門(BPS Developmental Psychology Section)
ファシリテーター:
Peter Mitchell (University of Bradford, UK)
Hiromi Tsuji/辻弘美 (Osaka Shoin Women's University/大阪樟蔭女子大学)
話題提供:
Karla Holmboe(University of Oxford, UK)
Monica Barbir(University of Tokyo)
Sho Tsuji(University of Tokyo)
  • 日本発達心理学会国際研究交流委員会と英国心理学会発達部門(BPS Developmental Psychology Section)が共同で研究方法論のワークショップを開催いたします。新型コロナロックダウン下の研究方法について,日英の研究者によるトークとともに深い議論がなされることが期待されています。なお,ワークショップは,事前登録された方のみご参加いただけます。
    事前登録の方法など詳細は,発達心理学会から月2回配信されるメールのJSDP News(研究情報ニューズ)の2月15日発行号に示されています。ご参照ください。

【7】プレカンファレンス

詳細は以下のページをご参照ください。
http://jsdp.jp/jsdp2021/pre-conference.html

プレカンファレンス1

◇共働き世帯における在宅勤務と休校・休園措置

共催:日本発達心理学会国内研究交流委員会・日本発達心理学会第32回大会委員会
司会:田澤 実(法政大学)
話題提供:清成 美佐子(企業人事、キャリアコンサルタント)
話題提供:児玉(渡邉) 茉奈美(株式会社イデアラボ)
指定討論:坂井 敬子(和光大学)
指定討論:江上 園子(白梅学園大学)

プレカンファレンス2

◇公認心理師における「教育・発達」的観点の意義と可能性
その1:教育分野における公認心理師の職域開発と養成

共催:「教育・発達」心理資格連絡協議会・日本発達心理学会
開会挨拶・企画趣旨:花熊 曉((財)特別支援教育士資格認定協会理事長)
話題提供:石川 悦子(こども教育宝仙大学こども教育学部)
話題提供:黒田 美保(帝京大学, 日本臨床発達心理士会幹事長)
話題提供:大矢 正則(東星学園小中高等学校校長)
話題提供:川野 健治(立命館大学総合心理学部総合心理学科)
指定討論:石隈 利紀(東京成徳大学, 「教育・発達」心理資格連絡協議会代表)
進行:長崎 勤(実践女子大学, 「教育・発達」心理資格連絡協議会事務局)

【8】実施内容

 本大会では,全プログラムがWeb 上で展開されます。対面で行われる大会の雰囲気を仮想空間につくりますが,単なる対面の大会の模倣ではなく,まったく新しい研究交流の場の造成を目指しています。今般の新型コロナウイルス感染が終息しても,今後の研究活動の基盤として継続して利用することを目指した大会になることを祈念しています。
 本大会の開催は,従来の大会委員会方式を改め,学会理事会の下に2つの委員会を構成し進めていきます。一つは大会の円滑な運営に関わる大会実行委員会です。もう一つは各種プログラムの企画に関わる大会プログラム委員会です。
 本大会の実施内容には,大会プログラム委員会を含め,学会各種委員会等が企画するものと,関連団体または会員が企画するものがあります。次に,それぞれの概要と発表形態,参加方法などについて説明します。
 実際には,Zoom等の同時双方向的なやりとりが可能なツールを利用して動画・音声が配信されるプログラムと,Webブラウザ等を利用してストリーミングもしくはダウンロードで動画・音声・静止画が配信されるプログラムがあります。詳細は大会Webサイトにお示しいたします(注)。

  • (注)これまでの年次大会では,参加者(演者,聴衆)が,①同時刻に,②実際に集まる,という原則がありましたが,Web開催となると②の原則がなくなるため,地理的な壁から解放され,研究交流の可能性と自由度は格段に増大します。参加者は,単独でも,グループでも(新型コロナウイルスの影響で,当面は小グループかもしれませんが,将来は大グループも想定されます),参加が可能になります。さらに,国内だけでなく国外に在住する人にも参加が広がります。具体例として,次のようなものが考えられます。
  1. 例1(基本形) 全ての参加者(演者,聴衆)は,Zoomがインストールされインターネット接続された各々のパソコン・スマホ・タブレット等(以下これらを総称して「パソコン」と呼びます)を使って,別の場所で,当該プログラムに参加します。これが基本形になります。
  2. 例2(講演・学会主催シンポジウム等) 演者のほとんどが国内の1会場に集まり各自(あるいは共有)のパソコンを使って,一方少数の海外在住の非会員の著名な研究者等が演者として個人のパソコンを使って,それぞれ当該プログラムに参加し話題提供や指定討論の後は聴衆も参加して全体討論を行います。演者以外の聴衆(一部は海外在住者を含みます)は個人またグループで各自のパソコンを使って当該プログラムに参加し,全体討論に加わります。
  3. 例3(自主シンポジウム・ラウンドテーブル等) シンポジウム形式の発表で,国内外の演者(5名程度)が各々のパソコンを使って,別の場所から話題提供や指定討論の後は聴衆も参加して,全体討論を行います。例2と同様に,話題提供・指定討論以外の参加者(聴衆)も各地から全体討論に参加することが可能です。
  4. 例4(研究発表―口頭発表) 本大会で新設した口頭発表の場合には,ホスト役の座長が司会を務め,発表者はご自分(あるいは共同)の研究を口頭で発表します。Zoomの共有機能を使ってパワーポイントなどでプレゼンテーションを行うことになります。時間は20 分で,その後5分の質疑をしてもらいます。1セッション2時間なので,発表は4つとなり,4つの発表後は聴衆も参加して全体討論を20分実施します(ただし,発表件数などによって時間配分が変更になる場合があります)。
  5. 例5(研究発表―ポスター発表) ポスター発表の場合には,Webページ上にポスター(A4で1枚もしくは複数枚)を掲示して発表します。論文集の原稿にもリンクを貼ります。発表者は在籍責任時間(45分程度)に,Zoomを使って,ポスターや論文集原稿を見て訪れた参加者(聴衆)と個別に討論できます。また発表者が不在の際,参加者はメッセージを残し,テキストベースでのやり取りが可能になるような仕組みも用意したいと思います。さらに本大会での新しい試みとしてフラッシュトークを導入します。フラッシュトークとは,発表者が発表内容の魅力をPRするために,口頭発表同様にZoomの共有機能などを使って1分以内(厳守)でスライド1,2枚を提示し,口頭で発表するものです(1分を超えた場合は強制的に終了となる予定です)。2時間のセッションの冒頭15分程度を用い,セッションを構成する最大15名が順番にプレゼンします。参加者(聴衆)に各研究発表への興味や関心を持ってもらい,自らのポスター発表へ誘い,そこでの議論をより豊かにするための試みです。参加者(聴衆)にとっても,当該セッションの全研究の概要を知ることが可能となり,より深く理解したい面白い研究のポスター発表に訪れるきっかけを得ることができます。

 これらはいずれの例においても,全ての参加者間の同時双方向的なやり取りを可能にするため,同時刻にWeb 上に集まってインターネット接続された各々のパソコンにインストールしているZoomの利用を想定しています。Zoomの管理運営(Zoomの設定は原則として大会実行委員会が行います)は,一部特別なプログラムを除き,原則として企画者や司会者,ポスター発表者が担うことを予定しています。これに加えて,文字ベースでのやりとりを行うのであれば,同時刻という時間の壁も取り払うことも可能かもしれません(それも検討中です)。その他にも,いろいろな形態があると思います。参加される会員の創意工夫によって,より充実した研究交流が実現することを期待しています。
 ただし今後,主として技術的/経済的な問題によって,フラッシュトーク等も含め,上記の様々な例について,修正を余儀なくされることがあるかもしれません。これら各プログラムのより詳細な事項に関しまして,大会Webサイトにお示しすることを予定しています。