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第35回大会学会企画シンポジウム

本当にそのオーサーシップでよいですか?
―共同研究・共同執筆におけるハラスメント防止の観点から―
オンデマンド動画配信のご案内

ハラスメント防止委員会委員長 中島 伸子

去る2024年3月6日に,ハラスメント防止委員会と編集委員会の合同企画として開催された、上記学会企画シンポジウムにつきまして,その一部を期間限定で動画配信いたします。この度,「発達心理学研究」投稿時に提出いただくチェックリストに,オーサーシップに関する項目が加わりました。この点を十分に理解していただく上でも,ぜひご視聴いただければと思います。

<企画趣旨>
日本発達心理学会ハラスメント防止委員会では,学会員および学会職員のハラスメント被害・加害を防止するための活動の一環として,大会での企画を実施してきました。本シンポジウムでは,学会活動の重要な一部である研究のあり方,特に共同研究と連名での研究発表におけるオーサーシップのあり方に焦点をあてたものです。
現在の心理学では,共同研究や連名での研究発表が広くみられるにもかかわらず,そのオーサーシップに関するルールは必ずしも明確ではありません。発達心理学会をはじめ,諸学会等での規定も整備されつつあり,今後さらに明確なものになっていくと思われます。しかし他方で,基本的な原則を超えた具体的なあり方については,各研究室・研究グループのルールに基づく部分も当面残っていくだろうと予想されます。そして,閉鎖的な空間・関係性の中でのルールには,時に尋常でないものも存在し,そうした中ではオーサーシップのあり方もハラスメントの要因となりうると考えられます。
このように,学会等でルールや考え方に関する議論がなされる中,「これまでずっとこのルールだったから」「不満や異議の表明がないから」というだけでオーサーシップを決定することは,ハラスメントが発生する素地となり得ます。このことは,大学院生や若手研究者にとって重要であるとともに,指導する教員や経験を積んだ研究者の側も理解を深める必要があります。そして,学会誌や大会など研究発表の場となる学会にとっての課題でもあります。
こうした問題意識をふまえ,この度,「発達心理学研究」投稿におけるオーサーシップに関する手続きに変更が加わりました。その背景にある考え方を大会中に下記のお二人から話題提供をいただき、それらの録画を配信させていただくことにいたしました。ぜひご視聴いただき、オーサーシップや共同研究をめぐる種々の議論や理解を会員の皆様と広く共有できればと考えております。

<動画配信する部分>
企画趣旨:中島 伸子(新潟大学)(大会後に動画配信用に撮影しました)
話題提供1:渡邉 卓也氏#(京都大学医学部附属病院):オーサーシップや共同研究をめぐる種々の議論,具体的には歴史的な流れ,研究者の個人的な努力と学会等による組織的な取り組みのあり方,今後の展望・課題等にかかわる解説
話題提供2:片桐 正敏氏(北海道教育大学旭川校):発達心理学研究投稿におけるオーサーシップに関する項目の追加とその決定に至るまでの議論のポイント

<申し込み方法>
下記リンク先で、会員認証後に動画へのリンクがあるバナー(「第35回大会学会企画シンポジウムオンデマンド動画配信」)が最下段に示されます。そのバナーをクリックしてご視聴ください。なお、動画のURLを第三者に伝えることはご遠慮ください。
https://jsdp.sakura.ne.jp/wsas/member/
●申し込み期限:2024年4月8日~2025年3月31日
●視聴費:無料
●連絡・お問い合わせ:中島 伸子 ハラスメント防止委員会委員長
nobuko0721●gmail.com
(ご連絡の際はお手数ですが●を@に置き換えて下さい)