地区シンポジウム

2016年度国内研究交流委員会のお知らせ

国内研究交流委員会では、11月に関西地区、12月に九州地区において地区シンポジウムを開催予定です。各シンポジウムとも、臨床発達心理士資格更新研修会・学校心理士資格更新研修会としてご参加いただけます。多くのご参加をお待ちしております。


九州地区シンポジウム

【テーマ】
“放課後の子どもの育ち”を豊かにするために ~多種多様な実践から考える~
担当者:山下智也(宮崎国際大学)
【概要】
近年、子どもの“放課後”が注目を集めています。全児童対策の放課後の遊び場事業や中高生の居場所事業が行政の施策として進められるようになり、従来から存在する放課後児童クラブも、認定資格研修の導入に伴い、放課後の子どもに関わる支援員により高い専門性が求められるようになってきました。
子どもの放課後が激動の時期を迎えているからこそ、“放課後の子どもの育ち”について、今一度総括的な議論が必要なのではないでしょうか。「子どもの放課後に多様な居場所があればよい」という時期を越え、それぞれの居場所における経験を問い、「それらの放課後の居場所に精通する、子どもの豊かな育ちのためのエッセンスとは何か」を探る時期を迎えていると考えます。
今回のシンポジウムでは、様々な立場の実践者・研究者に話題提供を頂き、議論を重ねることを通して、発達心理学的視点から“放課後の子どもの育ち”を見据え、今何が必要なのか(実践現場では何を重視し、研究者は何を解明していく必要があるのか)を浮かび上がらせる一歩となればと願っています。

【日時】2016年12月18日(日)13:00~16:00
【場所】福岡市市民福祉プラザ ふくふくホール
    〒810-0062福岡県福岡市中央区荒戸3-3-39

【司会・企画趣旨説明】 山下 智也(宮崎国際大学准教授)

【話題提供者】
松本 信一(福岡市放課後こども育成課遊び場づくり係長)
「福岡市による小学校の校庭を遊び場にする仕組みづくり:行政の立場から」
田島 真実(一般社団法人朝日丘コミュニティクラブ事務局)
「中高生の居場所及び放課後児童クラブでの実践を通して:実践者の立場から」
岡花 祈一郎(福岡女学院大学講師)
「放課後児童クラブ支援員に求められる資質:放課後児童クラブ認定資格講師の立場から」
緒方 泉(九州産業大学教授)
「子どもの成長モデルを支援する博物館の在り方:博物館学の立場から」

【指定討論者】南 博文(九州大学人間環境学研究院教授)
【共催】日本臨床発達心理士会 九州・沖縄支部(予定)、日本学校心理士会 福岡支部(予定)、福岡市(放課後こども育成課)
【定員】250名。事前申し込み不要。参加費無料。

○臨床発達心理士・学校心理士の方へ
臨床発達心理士資格更新のための1ポイントを申請予定です。学校心理士資格更新ポイント(1ポイント)を希望される方は、受付にて手続きをしてください。(両資格のポイントを同時取得することは出来ません。)

ポスターはこちらからご覧ください。


■関西地区シンポジウム

【テーマ】
ひきこもりと生きる社会 ―自立と支援を考える―
担当者:渡邉 大介(大阪国際大学短期大学部)
【概要】
「ひきこもり」とは、様々な要因の結果として、社会的参加を回避し、原則的には6か月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態を指します。ひきこもり状態にある世帯は全国で約26万世帯、ひきこもり状態にある人は約69.6万人と推計され、社会的規模の問題となっています。
「ひきこもり」と一言で言っても、そのスタイルは多種多様です。ひきこもり状態にある人やその家族、周辺社会などにそれぞれ特有の経緯・課題があるため、一様な見方や支援方法では、「ひきこもり」を深く理解し、問題解決や社会適応へとつなげるうえで不十分だと考えられます。また、ひきこもり状態にある人は、10代から40代と年齢の幅も広いため、その理解には発達的視点を持つことも重要になります。個別、具体的な生を考えたとき、ますます多面的なアプローチや多方面からの支援が必要になるでしょう。そこで今回のシンポジウムでは、心理学、日本文化学、福祉、就労支援といった様々な分野の専門家、またかつての当事者をお招きし、発達的視点を織り交ぜ、多角的に「ひきこもり」をとらえることを目的とします。このシンポジウムがひきこもり問題の解消や支援の一助となることを期待します。

【日時】2016年11月12日(土)13:00~16:00
【場所】大阪国際大学6号館401教室
    〒570-8555大阪府守口市藤田町6-21-57

【司会・企画趣旨説明】渡邉 大介(大阪国際大学短期大学部 講師)

【話題提供者】
Björn-Ole Kamm(京都大学大学院文学研究科・学際融合教育研究推進センター 特定講師)
「ライブRPGを用いたひきこもり支援:日本文化学とメディア研究の立場から」
岩田 光宏(堺市こころの健康センター 主査)
「ひきこもり者への公的支援やアプローチ:行政の立場から」
多田 和外(NPO法人おおさか若者就労支援機構OYWSカウンセリングルーム 室長)
「ひきこもり者への就労支援や自立支援:NPO法人の立場から」
森下 徹(NPO法人グローバル・シップスこうべ 代表)
「ひきこもりの実際、自助会、必要な自立・就労支援:ひきこもり当事者の立場から」

【指定討論者】境 泉洋(徳島大学大学院総合科学研究部 准教授)
【共催】日本臨床発達心理士会 大阪・和歌山支部、大阪国際大学・大阪国際大学短期大学部
【後援】日本学校心理士会 大阪支部
【定員】200名。事前申し込み不要。参加費無料。

○臨床発達心理士・学校心理士の方へ
臨床発達心理士資格更新のための1ポイントを申請予定です。学校心理士資格更新ポイント(1ポイント)を希望される方は、受付にて手続きをしてください。(両資格のポイントを同時取得することは出来ません。)

ポスターはこちらからご覧ください。