日本発達心理学会

理事長挨拶

第5代理事長(第6期)
無藤 隆

この度、理事長に就任致しました無藤です。
 私は、この学会には創設時にいくつかの役を果たし、愛着を感じています。その責任者となることについて光栄に感じています。もっとも、その後、理事などを務めましたが、さほど学会運営に関わったわけではなく、学会大会も年度末にあって参加できないこともしばしばでした。むしろ、研究室としての仕事を度々投稿させて頂いているという「利用者」として関与してきました。
 その間、臨床発達心理士資格の発足があり、その資格を持つ方は千名を越えたそうです。本学会とは別の組織で運営する形となっていますが、その資格の基礎的な研究面を本学会が支えていくという関係に変わりはありません。そのこともあり、学会の会員数も3,500名以上となり、数多くの方が大会に参加しています。
 そのような成長の過程にある本学会ですが、しかし、多くの課題もまだあろうかと思います。学会誌の充実拡大さらに水準のさらなる向上はその一つでしょう。学会大会の工夫もあろうかと思います。それ以外の多くの課題は学会員の皆様の意見を頂戴したいと思います。また、学会には、学会の外側である広い学問領域や国際的学界、また社会全般との交流やそれらへの発信の責務もあるでしょう。
 それらの課題に応えるためにも、学会の原点である発達心理学の研究の遂行・推進が求められます。改めて、その初発の志を思い起こし、学会の発展のための支えとなる役を務めていきたいと思います。
2005年5月